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今年もこの季節です。去年ドヤ顔で書いたこの記事から1年ということでもあります。長編映画賞はネトフリの『アイリッシュマン』が食い込んでいたり、『ジョーカー』が渋い強さを見せたり、はたまた『若草物語』がデスプラの作曲賞とサーシャの主演女優賞に留まっていたりと色々面白いのですが、何となくこういう時期になったという告知だけしておこうかと思います。(というわけで、この記事はざっくりとだけ載せて、後で気が向いたら沢山書きます)
mice-cinemanami.hatenablog.com
個人的胸熱
長編映画:主演男優賞(ミュージカル/コメディ)
- Daniel Craig, Knives Out
- Leonardo DiCaprio, Once Upon a Time in Hollywood
- Taron Egerton, Rocketman
- Roman Griffin Davis, Jojo Rabbit
- Eddie Murphy, Dolemite Is My Name
"Knives out"のダニクレ、『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』のレオ様、『ロケットマン』のタロンくんに目を取られていたのですが、よく見たらタイカ・ワイティティの新作『ジョジョ・ラビット』の子役にして主役ローマン・グリフィン・デイヴィスくんがノミネートされててめちゃめちゃ胸熱です。『ジョジョ・ラビット』はタイカがメガホンだけでなくヒトラー役までやったことで有名ですが、実はタイカはユダヤ系なので(名前は完全アボリジニですけど、お母様がユダヤ系で本人もそうです)、戦時中のユダヤ狩りについてタイカらしいテンポでどう描くのか楽しみにしています。エディ・マーフィをノミネートに導いた "Dolemite Is My Name" の邦題は『ルディ・レイ・ムーア』というのですが、これは実在するアメリカのコメディアン・映画製作者ルディ・レイ・ムーアの人生を伝記コメディにしたもので、海外でそこそこ高評価されているようだという情報は掴んでいたので、ノーマークだっただけに結構どきどきしています。
全体ざっくり
「ウワァあと1917と"Jojo rabbit"が頑張ってるよおおおおおお」
『1917 命をかけた伝令』、最近邦題が決まりましたが、キャスト情報の段階で推しの英国俳優しか出てないのでめちゃめちゃ気になってました。アンスコさんがカンバーバッチと同じ映画に出るというだけで観に行く価値があるのに、コリン・ファースもマーク・ストロングも『パレードへようこそ』のジョージ・マッケイも出るとかサム・メンデスはわたしを殺しに来てるのでしょうか。
『ジョジョ・ラビット』楽しみなのは先述の通りです。予告編観てると『シェアハウス・ウィズ・ヴァンパイア』的ノリがあるけど、タイカはNZを出るとコメディタッチしか撮れないんでしょうか?(笑)*1
作曲賞
ぼくはジョン・ウィリアムズに映画音楽の素晴らしさを教えられて以来スコアのとりこなので、毎年作曲賞だけは目が離せません。
- Alexandre Desplat, Little Women
- Hildur Guðnadóttir, Joker
- Randy Newman, Marriage Story
- Thomas Newman, 1917
- Daniel Pemberton, Motherless Brooklyn
作曲賞では『若草物語』のデスプラと『ジョーカー』のヒドゥル・グドナドッティル(Hildur Guðnadóttir)が個人的にアツイ。デスプラはここ最近ほぼ毎年ノミネートで、すっかり優等生ですね。ジョーカーのスコアについては既に拙記事で取り上げております。
mice-cinemanami.hatenablog.com
ニューマン家からは、1917のトーマス・ニューマンと、そのいとこのランディ・ニューマンがダブルノミネートです。どっちが勝つのかな。『若草物語』聴いてないので何とも言えませんが、個人的には『ジョーカー』のヒドゥル・グドナドッティルをちょっと推してみたいなと思います。
歌曲賞
- "Beautiful Ghosts" (Cats) — Taylor Swift & Andrew Lloyd Webber
- "I'm Gonna Love Me Again" (Rocketman) — Elton John & Bernie Taupin
- "Into the Unknown" (Frozen 2) — Robert Lopez & Kristen Anderson-Lopez
- "Spirit" (The Lion King) — Beyoncé Knowles-Carter, Timothy McKenzie & Ilya Salmanzadeh
- "Stand Up" (Harriet) — Joshuah Brian Campbell & Cynthia Erivo
アナ雪2の『イントゥ・ジ・アンノウン』に、『ライオン・キング』から1曲。流石のディズニー、リメイク作品であっても、新作であっても、確実に歌曲賞へ送り込んできます。『キャッツ』からはテイラー・スウィフトが歌う"Beautiful Ghosts"が入っていますが、ロイド=ウェバーとの共作ということは、完全に新曲なのでしょう。『キャッツ』はT・S・エリオットの詩集が元になっており、あの名作『メモリー』も実は彼の遺稿からトレヴァー・ナンが補作して作り上げたものなので、更に新曲が増えるのは個人的にはちょっともにょもにょする展開ですが、それは本当に個人的な話です。ちょっと聴いた限りテイラーの歌声はとても素敵ですし。
ちなみにキャッツの原作はこちらです! 猫好きならにやにやしてしまう詩が沢山入っています。
個人的にイチオシしたいのは、『ロケットマン』のためにエルトンと共作者バーニー・トーピンが書き上げた新曲です。そう言えば映画でエルトン役を演じたタロンくんと共に歌う動画なんかも上がっていたような気がします。
長編映画:主演女優賞(ドラマ)
スカヨハがノミネートされてる『マリッジ・ストーリー』って、ノア・バームバックが監督して、アダム・ドライヴァーと共演したネトフリのあれですね。『アイリッシュマン』もそうだけど、ネトフリ作品が普通にノミネートされるようになったGG賞はほんと大好きです。いいものはいいものと言える良さがありますね。バームバックと言えばグレタ・ガーウィグを一躍有名にした『フランシス・ハ』の監督・共同脚本でもありますが、『若草物語』を引っ提げたガーウィグがサーシャをしっかり主演女優賞へ送り込んでいるのも見どころです。
- Cynthia Erivo (Harriet)
- Scarlett Johansson (Marriage Story)
- Saoirse Ronan (Little Women)
- Charlize Theron (Bombshell)
- Renee Zellweger (Judy)
そしてわたしの愛して止まないサーシャ(「シアーシャ・ローナン」表記撲滅委員会の一員です)、グレタとの再タッグでノミネートおめでとう! 結構前評判が高いのに、『レディ・バード』同様賞レースはちとお寒い感じになっているのがちょっと残念です。『若草物語』では実はジョーが1番好きなので、そんな彼女をサーシャが演じてくれること自体嬉しいです。
そして忘れちゃならないのが、ジュディ・ガーランドの一代記『ジュディ』でタイトルロールを演じ、ノミネートを勝ち取ったレネー・ゼルウィガーです。BJ3の直前、劣化したとか、変な整形したとか言われましたけど、(恐らくは歳の重ね方を上手く表現する形に整形手術し直して)BJ3では可愛らしさと小悪魔感の程よく残るレネーが戻ってきていたので嬉しい限りでした。彼女が歌ってノミニーになるのは、アカデミー賞ノミネートを勝ち取った『シカゴ』以来だと思うのですが、予告編だけでも素敵な歌声だったので、善戦期待しています。(というか、GG賞はミュージカル/コメディあるのに、わざわざドラマ部門のエントリーなんですね! ボラプと同じく映画会社の気概を感じます!)
——わたし、『ロキシー』のレネーの歌い方が大好きなんです……
おしまい
まだまだ取り上げていない部門はいくつもあるのですが、それは気が向いたらということにさせてください。今年も映画賞楽しみだなあ……! 年内公開の作品がほとんど無いのがむかつくけどな!!!!!(笑)
関連:映画賞 / ゴールデン・グローブ賞