ちいさなねずみが映画を語る

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賞レースの余韻を引き摺るグウィリム・リー - 映画『ボヘミアン・ラプソディ』

筆者の中でも終わる終わる詐欺状態になっている気がしないでもない映画『ボヘミアン・ラプソディ』特集。先記事に続いて、「旅の終わり」となったオスカーを特集したいと思う。

今回取り上げるのはブライアン・メイ役が「本人やろ」と話題になったグウィリム・リー。オスカーのためLA入りして以来、ブライアン・メイもびっくりのインスタ更新頻度を見せており、「ちょっとそこまで似せないでも」状態である(笑)。どうやら賞レースの終わりが寂しかった様子で(アレン・リーチがインタビューで話していたのと同じように)、オスカー関連で10件近く投稿していたので、こちらをご紹介。

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それは言っちゃダメ

ベン・ハーディと同じ便で揃ってLA入りし、その様子をこれ見よがしにInstagramで公開していたグウィリム・リー。 LA入り最初の投稿は、ラグビーウェールズイングランド戦に言及するものだったが、ベンハとのいちゃいちゃを公開したせいか、見事にマッゼロさんの返り討ちに遭った。

www.instagram.com - 「ウェールズ、何てパフォーマンスなんだ!」(大喜び)

2月23日に行われたこの試合、ヨーロッパ6ヶ国が参加するシックス・ネイションズの1試合だったが、ウェールズは21-13でイングランドに勝利。リーは「グウィリム」というウェールズ系の名前を持ち(この名前は英語のウィリアムとフランス語のギヨームに相当する)、カーディフ大学を卒業した人物なので、やはりアイデンティティウェールズ人の様子。というわけで、この結果に大喜びしていたのだった。

www.telegraph.co.uk

ところがリー、生まれはイングランドブリストル、育ちは同じくイングランドバーミンガム、現在拠点にしているのもイングランドのロンドン。それをしっかり知っていたマッゼロさん、この写真に対するコメントに、一言短く「#Birmingham」(バーミンガム)と……(笑)

その後、マッゼロのこのコメントにはファンやリーの友人からいくつも返信が寄せられ、リーは「彼[=マッゼロ]を勢い付かせるなよ!」とお怒りになったのでした。ちゃんちゃん。(この辺はInstagram公式アプリで追えます!)

 

前夜祭 写真を撮ろうと してたのに

オスカー授賞式の前日、ノミニーやノミネート作品の関係者を対象とした前夜祭的パーティが開かれていた。ラミルシカップルだけでなく、ボラプボーイズも揃ってこれに参加したのだが、そこには甘えんぼの弟がひとりいて……

www.instagram.com"@joe_mazzello Creep. Doesn’t he realise I’m trying to pose??"

拙訳:「@ジョー・マッゼロ 忍び寄る影。こっちがポーズ決めようとしてるの分からないのかな??」

そう言えば前の記事でも紹介したけれど、マッゼロさんはあちこち変なところでみんなの写真に写り込んでいたのだった。明らかに間が悪かった写真も確かにあるが、その多くは意図的に映り込んでいる様子。やっぱりみんな仲が良いんだなあと思わされた1枚であった。

 

遂にやって来たオスカー当日!

オスカー当日、彼はアレン・リーチを含めたボラプボーイズ4人組で揃ってレッドカーペットに登場!アルマーニ製のダブルスーツを着こなし、レッドカーペットでの様子をちょこちょことInstagramで公開していた。

 

最初に公開されたのはアメリカのクライマー、アレックス・ホノルドとの1枚! 彼も登場したナショナル・ジオグラフィックのドキュメンタリー『フリー・ソロ』は、長編ドキュメンタリー部門にノミネートされ、見事オスカーを受賞!

www.instagram.com

headlines.yahoo.co.jp

www.nationalgeographic.com

ボラプボーイズ大集合!

レッドカーペットで集合した4人は、その後も仲良くインタビューを一緒に受けるなど、到着後暫く一緒に行動していた様子。白いジャケットに身を包んだベンハに、黒のジャケット・蝶ネクタイで締めた3人が良いコントラストになっている(元々の地毛の色に合っているグッドセンス)。そして4人で映ったこの写真には、"Who’d have thought it.....#TheOscars2019 red carpet!!"(誰がこんなこと考えただろうな……オスカー2019のレッドカーペットだ!)というキャプションが付けられていた。

www.instagram.com

こちらの自撮り写真に付けられたキャプションは、「ごめんね……取り敢えず投稿を続けるよ。興奮してる」(I’m sorry....I’m just gonna keep on posting. I’m excited #Oscars2019)。何だかリアルブライアン・メイが乗り移ったみたいな文章である。

www.instagram.com - 自撮り担当は4人の中で1番背が高いグウィリムお兄さん

 

そして次の写真はベンハとの2ショット。ベンハくんはベンハくんでサングラスのセンスがロジャー・テイラーに寄ってきた気がする。そしてキャプションは「ごめんね@ジョー・マッゼロ……」(Sorry @joe_mazzello.... )、これ完全に確信犯である(本来の意味で)。

www.instagram.com - こら!そんなにマッゼロさんを焚きつけない!

 

そしてボーイズは、技術系3部門を制覇したクルーたちと共に記念撮影! 技術チームは本当におめでとう!

www.instagram.com - ボーイズたち何か持ってると思ったらシャンパングラスだった

えっラミのお祝いじゃないの……?

グウィリム・リーによるオスカー当日最後の投稿はこれ。主演男優賞に輝いたラミ・マレックを讃辞するものだったが、選ばれた写真はこれで……

www.instagram.com"From this - our pre-record session at Abbey Road studios before we’d even shot a frame.
To this - @ramimalek receiving an Oscar for being a one-of-a-kind superstar! So proud of you Rami!! You deserve it all.
#oscars2019 #abbeyroad #joesperm @bohemianrhapsodymovie
"

(拙訳:これから——1フレームも撮影していない頃、アビー・ロードスタジオでやった事前録音セッション。これまで——@ラミ・マレックが唯一無二のスーパースターを演じてオスカーを獲得するまで! とても誇りに思うよラミ!! 君は受賞に値する人物だ #オスカー2019 #アビーロード #ジョーのパーマ)

——「#ジョーのパーマ」……

 

2枚目はアレン・リーチとクイーンを演じた4人が、オスカーを手にしたラミを囲んで撮った写真。1枚目は彼の説明によると本撮影前の1枚だと言うが、確かにマッゼロさんの髪、パーマで爆発している。実はマッゼロさん、ジョン・ディーコン役を演じるに当たってパーマをかけたのだが、結局全編にわたって鬘を使うことになってこの髪型は用無しに。その顛末は時々インタビューで語られたり、Instagramでいじられたりしていたのだった。よりによってここでこの写真を選んでくるとは……(笑)

 

 

そんなマッゼロさんが「これ、僕のパーマ写真をまた上げたいからっていう言い訳でしょ、違う?!」("This was just an excuse to put up another perm picture of me wasn't it?")と詰め寄ったところ、リーは一言「バレたか」("busted")というコメントを残して逃亡したのだった。

 

モントルーへ向かったグウィリムさん

オスカー後、グウィリム・リーはスイス・モントルースノーボード旅行へ。あの映画でブライアン・メイを演じた以上、寄らなければならない場所がモントルーにはあるのだった。それは1996年に湖のほとりに立てられたフレディ・マーキュリー像!

www.instagram.com

"I was on the road for a snowboarding trip in Switzerland today - but how could I resist stopping off to pay homage to Freddie in Montreux. I think he’d approve of the Oscars weekend we had! I’m afraid my pose isn’t the best - I’m no @ramimalek"

(拙訳:今日はスイスへスノーボード旅に向かっていた——でも、モントルーでフレディにオマージュを捧げたい気持ちに勝てなかった。きっと僕らが体験したオスカーの週末を彼が認めてくれていると思う。すまないけど自分のポーズは完璧じゃないんだ——@ラミ・マレックじゃないからね)

 

クイーンがモントルーで初めてレコーディングしたのは、1978年の『ジャズ』("Don't Stop Me Now"など収録)制作時だという(Freddie Mercury Statue - Montreux Riviera )。以来フレディはこの地を気に入り、この地にある録音スタジオ、マウンテン・スタジオ(Mountain Studio)を所有するほどだった。クイーン最後のアルバムとなった『メイド・イン・ヘヴン』"Made in Heaven"のジャケットは、モントルーが望むレマン湖をバックに撮影されたもの。そんなゆかりの地に、現在はフレディの銅像が建てられている。

Jazz

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  • クイーン
  • ロック
  • ¥1600
Made In Heaven (Deluxe Edition)

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  • クイーン
  • ロック
  • ¥2100

 

この写真を見たマッゼロさん、Instagramのコメント欄でリーへコメントを寄せている。

"Really wanted to nitpick your pose a la the BAB dance videos, but I just love this too much."——ジョー・マッゼロ、グウィリム・リー公式Instagramコメント欄より

(拙訳:ほんとのところBABダンスの時みたいに君のポーズのあら探しをしようと思っていたんだけど、これ大好き過ぎて無理)

BABダンスの顛末は別のところで確認していただくことにして、今回の記事はこういうしんみりしたところで終わりにしたいと思う。

 

 

関連:ボヘミアン・ラプソディ / アカデミー賞 / クイーン / ラミ・マレック / グウィリム・リー / ジョー・マッゼロ / ベン・ハーディ / ルーシー・ボイントン / アレン・リーチ / デクスター・フレッチャー / ブライアン・メイ / ロジャー・テイラー / ジョン・ディーコン / フレディ・マーキュリー

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