ちいさなねずみが映画を語る

すきなものを好きなだけ、観たものを観ただけ—

あなたが観たいのはどのスネイプ先生? - 今更アラン・リックマンの過去作を探る

クリスマスが今年もやってきた。筆者は例に漏れず、人生n度目*1の『ラブ・アクチュアリー』"Love Actually"('05) をキメてきたところである。アメリカでは辛気臭いとか言われているらしいけど、日本人はほんとイギリス映画を観るべきだというくらい、恋愛の機微と可愛らしさに溢れた作品で、やっぱり毎冬毎冬観たくなってしまう。イギリス人俳優大集結のキャスト陣も、当時からブレイクしていた人、この作品の後に成功を掴んだ人などバラエティ豊かで大変豪華である。未見の方は是非どうぞ。

mice-cinemanami.hatenablog.com今週のお題「クリスマス」

そんな『ラブ・アクチュアリー』で、デザイン会社の社長ハリーを演じているのが、今やすっかりスネイプ先生役でお馴染み(?)のアラン・リックマンである*2。2016年1月に膵臓癌で急逝してから早4年近く。今回は筆者の偏向視聴歴に乗っかって、スネイプ先生役しか知らない皆さんにこそ伝えたいリックマンの魅力を解き明かしたいと思う。

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早速ですが

以下の文章から、直感のままにお選びください。あなたが観たいのはどのスネイプ先生?

  1. スネイプ先生の感動作品
  2. ホラー・サスペンス系のスネイプ先生
    1. 骨のある男
    2. くず男
  3. 歌うスネイプ先生
  4. くず男のスネイプ先生
    1. コスチュームプレイ
    2. まっぱ
    3. まさか浮気……?
  5. コメディ作品のスネイプ先生
    1. メディア王
    2. デザイナー
    3. 芋虫
  6. 顔が見えないスネイプ先生
    1. 芋虫
    2. ロボット
    3. ネガティブ思考
  7. 好きなものを作ったスネイプ先生

 

※ちなみに筆者は、名作と言われる『ダイ・ハード』も『ロビン・フッド』も観ていないくず人間なので悪しからず……

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*1:正直色々あって繰り返し観ていた時期もあったせいで、何回観たのかよく分かってない

*2:ちなみに妻カレンを演じたのは何度も共演している盟友エマ・トンプソンだが、彼女もそう言えばトレローニー先生役でハリポタシリーズに出演していた。放校されかかったトレローニーをスネイプが守るシーンなんかもあり、息ぴったりのふたりだからこのシリーズでの共演もさぞかし嬉しかったことだろう

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ボラプボーイズはズッ友だょ……ベンハとマッゼロ再会編

何度目だ!!!!!まあまあ皆さん、そんなに目くじらを立てなさんなって。

 

公開からいい加減1年以上が経つ映画『ボヘミアン・ラプソディ』。日本だけで興収100億円を叩き出したモンスター映画だが、某監督のスキャンダルにもめげず、キャストが結束した結果、永遠とも言えるような友情が生まれていたといういい話まである映画になってしまった*1。そんなボラプボーイズの一角、ハイテンション35歳児ことジョー・マッゼロおじさんから、念願のベンハと再会したという投稿がInstagramにて登場! そこには寂しがり屋のグウィリムお兄さんもやってきて……? おまけに36歳児リーとマッゼロのいちゃいちゃ投稿も追加されていたので、今日はそのお話である。

www.instagram.com

  • ベンハ新作公開に合わせ、ボラプ組リユニオン
  • ベンハとマッゼロ、久々の再会を楽しむ
  • そう言えばイギリス組はこないだも
  • ベンハのインスタでもコメントバトル
  • 結婚したい36歳児たち
  • 番外編
    • 191219追記) そう言えばクリスマスにも
    • 191226更に追記) カードボード・ベン、まさかの新作
  • おしまい

*1:勿論某監督のスキャンダルは酷い話だけども……

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ガーウィグ版『若草物語』邦題にブチ切れていいですか

昨日ゴールデン・グローブ賞のノミネートが発表された。グレタ・ガーウィグの新作として筆者が目を付けていた "Little Women" からは、主演のサーシャ・ローナン*1と音楽のアレクサンドル・デスプラがノミネートされた。この作品はルイザ・メイ・オルコットの名作『若草物語』を映画化したもので、封切り前ながら既にトマトメーターでは96%支持(2019年12月10日現在、米国公開はクリスマス予定)など、批評家から高評価を受けている作品である。大好きな『レディ・バード』のスタッフ再集結、おまけに原作も昔馴染みの作品とあって、筆者は日本公開が決まるのを心待ちにしていた。

www.youtube.com

そして昨日、ゴールデン・グローブ賞のノミネート発表に合わせて、日本公開時期と邦題がどどんと発表された。情報はこちら!

 

おいブチ切れんぞ!!!!!何じゃその邦題!!!!!『レディ・バード』を見習えやコラァ!!!!!

 

というわけで、今日の話題はいつまで経ってもなくならないサブタイトル邦題にちょっとお怒りの声をぶつけてみる。あまりにむかついたから、いつも邦題できちんと作るカテゴリ名、「若草物語」にしちゃったぞ。

 

  • そもそも今回のタイトルはここがおかしい
    • その1:カタカナが原題と全然合ってない
    • その2:「わたしの」って何ですか
      • 名訳を使えなかったのなら仕方がないが
    • その3:『レディ・バード』を見習えや
  • おしまい

 

*1:日本では「シアーシャ・ローナン」表記が人口に膾炙している

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2020ゴールデングローブ賞ノミネート発表!

www.hollywoodreporter.com - 以下リストはこのサイトからです

今年もこの季節です。去年ドヤ顔で書いたこの記事から1年ということでもあります。長編映画賞はネトフリの『アイリッシュマン』が食い込んでいたり、『ジョーカー』が渋い強さを見せたり、はたまた『若草物語』がデスプラの作曲賞とサーシャの主演女優賞に留まっていたりと色々面白いのですが、何となくこういう時期になったという告知だけしておこうかと思います。(というわけで、この記事はざっくりとだけ載せて、後で気が向いたら沢山書きます)

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  • 個人的胸熱
    • 長編映画:主演男優賞(ミュージカル/コメディ)
    • 全体ざっくり
    • 作曲賞
    • 歌曲賞
    • 長編映画:主演女優賞(ドラマ)
  • おしまい

 

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あなたの推しはルッツ派? それともフリップ派? - フィギュアスケート隠れたみどころ

今日はこのブログを開設してから1年の記念日! 最近は日常生活の忙しさにかまけて間が空きがちだけれど、意外と定期的にアクセスがあるようで嬉しい限りである。これからも「ちいさなねずみが映画を語る」をどうぞ宜しくお願い致します*1

mice-cinemanami.hatenablog.com - 最初の記事

 

というわけで今日の記事は映画……ではなくトリノで絶賛グランプリ・ファイナルが開催中のフィギュアスケートについてである。多回転ジャンプ花盛りのご時世において、ジャンプの成功・失敗は総合得点を大きく左右する因子だ。6種類あるジャンプのうち、前向きに踏み切るアクセルジャンプに続いて基礎点が高いのが、今回取り上げるルッツ(Lz)とフリップ(F)である。ふたつのジャンプの違いは、わずかにエッジのインアウトのみ。わずかな違いながら、多くの選手で得意不得意が分かれる面白いジャンプである。というわけで、今日は各スケーターの好みにロックオン!

 

  • そもそもどんなジャンプなの
  • ルッツ屋さん
  • フリップ屋さん
  • どっちも跳べるスーパーマン
  • おしまい

 

そもそもどんなジャンプなの

ジャンプの基礎点はトウループ(T)<サルコウ(S)<ループ(Lo)<フリップ(F)<ルッツ(Lz)<アクセル(A)の順である。アクセルは前向きに踏み切って他のジャンプより半回転多く跳ぶので、ルッツフリップは実質的に1番難しいジャンプとも言えよう。このふたつのジャンプは、滑ってきた足と逆の爪先を突いて跳び上がるので、「トゥジャンプ」と呼ばれる。滑ってきた足をインサイド(滑ってきた円に対して内側)に倒すのがフリップ、アウトサイド(外側)に倒すのがルッツだ。

www.nhk.or.jp

*1:ちなみにこのブログだとハンネは物凄く分かりにくいけれど、一応昔から「あなみ」というハンネを使っていて、このブログのIDの"mice-cinemanami"も個人的には「マイス=シネマナミ」と読んでいます(勿論"cinema"+「あなみ」です)。

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(濡れシャツ)コリン・ファースの出世作、BBC版『高慢と偏見』はマストバイ!

何気なくTwitterを眺めていたら、BBC Japanホッキョクグマさんから、とんでもない告知がなされていた。

 

な、な、なんだってーーーーーーーー! 今年のクリスマスのマストバイだよ!

こんな風に筆者を慌てさせたこの作品は、ジェイン・オースティンの不朽の名作『高慢と偏見』の映像化決定版として名高く、放送当時「イギリスの街並みから人が消えた」という都市伝説まで持つBBC版。コリン・ファースを一躍スターダムにのし上げたほか、『ブリジット・ジョーンズの日記』という二次創作にして大ヒット作まで生んだ作品である。ということで、この記事ではお買い求めやすくなったこの作品にロックオン! 

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  • 高慢と偏見』のあらすじ
  • BBC版は長らく映像化の決定版だった
  • BBC版はあのヒット作の生みの親
  • 濡れシャツダーシーさんをいじられ続けるコリン・ファース
  • お求めやすくなったぞ!

 

高慢と偏見』のあらすじ

 原作はジェイン・オースティンが1813年に発表した小説。ロンドンに程近いハートフォードシャーにある田舎町ロングボーンを舞台に、女ばかり5人姉妹のベネット家と、近所に逗留することになったビングリー家・ダーシー家との交流を描く作品である。

 

しかしながら、「交流」とは飽くまで聞こえのいい言葉であって、実際にはベネット家・ビングリー家・ダーシー家の3家の思惑がもつれた結婚合戦。都会の名家で裕福なビングリー家・ダーシー家と違い、ベネット家は田舎の貧乏一家であり、おまけにベネット家の土地は「限定相続」という特殊な方式で、父親が死ねば遠縁のいとこの手へ渡ってしまうという状況だった。そのため、母親のベネット夫人は、娘たちに裕福な結婚をさせようという下世話な魂胆が見え見えの状態。そんな母親に対し、切れ者*1で厭世的な次女リジー(エリザベス)は、一家の恥と憤慨していたのだった。

*1:もっとも、物語の後半ではリジーの浅慮も分かってきてなかなかに楽しいところ

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石垣こそ魅力? - 首里城公園無料エリアをとことん語る

再建首里城に関する記事を書いていて、筆者は首里城の美しい石垣に是非目を向けてほしいということをちらっと書いた。今回はその特集として、首里城公園無料エリアの見どころをご紹介したいと思う。勝手に沖縄観光をマーケティングした前の記事同様、今回も勝手に熱量入りまくりでお送りしたい。(そして多分地元民に引かれる、あなや……)

mice-cinemanami.hatenablog.com

  • 上の毛エリア
  • 久慶門
  • 世界遺産園比屋武御嶽石門
  • 二千円札にも使われた守礼門
  • 歓会門
  • 早く観られるようになってほしい、立入禁止エリア内
    • 瑞泉門と龍樋・冊封七碑
    • 漏刻門
    • 下之御庭
    • 木曳門
    • 帰り道も見逃さないで
  • 忘れちゃいけない負の歴史
  • おしまい
  • 191212追記:公開エリア拡大

 

上の毛エリア

ゆいレール首里駅で降りて正殿エリアに行くには20〜30分ほどのお散歩が必要だが、最初に通ることになるのが上の毛公園のエリアである。正しい読み方は「うぃーのもー」というらしい。そっか「毛」というのは、「万座毛」の「毛」とおんなじか。用途については、ツナガルマップではグスクの一部、御嶽とされているが、現地にあった立て看板の地図では用途不明とされていた。立て看板が出来てから研究が進んだのかな。

www.tsunagaru-map.com - 沖縄県立芸術大学のチームが整備したウェブサイト

ちなみにこんな感じ。入ったばっかりのところは普通に木が植わっている公園なので、まだまだ沖縄の石組という感じはしない。この辺りは比較的道も平坦なので*1、散策に良さそうな公園だなあという印象。

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上の毛公園(2015年撮影)

*1:ウェブサイトにもきちんと書いてあるけれど、首里城公園は小高い丘の上に立っており、正殿エリアまではかなりの距離を歩くので、足腰に自信の無い方は車などで訪れ、車椅子用のルートを辿って正殿エリアまで到達するのがよいと思われる

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